主な内容

クライエントの「幸せの形」にクライエント自身が気付けるための援助

長年の懸案であった心理カウンセラーの国家資格化が、この度国会で承認されました。喜ばしい反面、ますますその責任は重くなり、気を引き締めて任務を遂行していく必要があります。もともと心理カウンセラーの主たる役割は、クライエントの「今ある状態の変容」を目的としたものではなく、クライエント自身の「内なる思い」と「あるべきと考える姿」との不一致から生じる「きしみ」の軽減を目指すことにあります。その結果として、「今ある状態の変容」も生じてくる可能性があるのです。

個々のクライエントの「幸せの形」はクライエント本人にしかわからないことです。その気付きを援助するためには、カウンセラーは自らの特性を自覚し、クライエントにいかに寄り添えるかが鍵となります。

講師のプロフィール

(やまぎし としこ)
2012年3月まで津田塾大学教授( ウェルネスセンター専任カウンセラー)。
2015年3月まで津田塾大学ウェルネスセンター非常勤カウンセラー。
現在は病院や心理相談室においてカウンセラーおよびスーパーヴァイザーとして心理臨床に携わる。津田塾大学同窓会でもキャリアカウンセリングを行っている。