主な内容

シグニファイイングとは、アメリカ黒人特有の表現方法のこと。例えば、彼らは同じことを繰り返す中で、少しずつ変化を加えて楽しみます。デューク・エリントン楽団はテーマ曲「A列車で行こう」をこれまでに何百回、何千回と演奏してきましたが、いつも何か新しい試みをするので、まったく同じ演奏はありません。これこそ、ジャズがクラシック音楽と異なるところです。オリジナルを如何にリヴァイズ（修正・変更）するか、それがジャズの面白さであり、醍醐味なのです。

 

第１回：シグニファイイングの例をいくつかの演奏を聴いて確認し、ジャズの面白さを味わいます。
第２回：ピアノ・ソロからビッグバンドまで、ジャズには様々な編成のものがあります。演奏を聴きながら、ジャズ表現の多様さを考えます。

講師のプロフィール

椿　清文（つばき きよふみ）
１９５１年生まれ。津田塾大学名誉教授。アメリカ文学専攻。とくにアメリカ黒人文学や黒人文化に関心を持ち、文化としてのジャズも主な研究対象の一つである。